新NISAを始めて21ヶ月。積立という「入口」は、自分なりに軌道に乗ってきました。そうなると次に気になり始めるのが、その先にある「出口」——つまり、いずれ来る受け取りのことです。
実は私は、iDeCoにも加入しています。でも今は、新NISAを優先する判断をして、iDeCoへの追加拠出は止めています。なぜそう判断したのか、そしてこれから何を確認していくつもりなのか。税理士でも金融機関でもない、50代会社員としての確認メモです。
新NISAの次に向き合った「出口」の話
私は2024年10月から新NISAの積立を始め、現在21ヶ月が経ちました。月10万円をオルカン(全世界株式)とS&P500に振り分けて積み立てていて、現時点の実績は約+20%です(詳しい経緯は50代で新NISAを21ヶ月続けた結果はこちらにまとめています)。
積立という「入口」は、続けていく中で少しずつ手応えが出てきました。ただ、資産形成には入口だけでなく、いつかは出口があります。特に私の場合、新NISAだけでなくiDeCoにも加入しているので、「このお金たちを、最終的にどう受け取るのか」を考えないわけにはいきません。
ここで先にお断りしておきたいのですが、この記事は「iDeCoの受け取り方はこうすべき」という結論を出す記事ではありません。私自身、まだ答えを持っていません。税理士でも金融機関の担当者でもない、ただの50代会社員が、自分ごととして制度を整理し、これから何をどの順番で確認していくつもりかをまとめた、いわば「宿題リスト」です。同じように「出口」を考え始めた方の参考になれば、という気持ちで書いています。
iDeCoの受け取り方は3種類|一時金・年金・併用のしくみをかみ砕く
iDeCoの受け取り方には、大きく分けて「一時金」「年金」「併用」の3つがあると理解しています。まずはそれぞれの税制上の扱いを、自分の理解の整理としてかみ砕いてみます。
| 受け取り方 | 税制上の扱い | ざっくりのポイント |
|---|---|---|
| 一時金 | 退職所得(分離課税) | 退職所得控除を差し引ける。勤務先の退職金と時期が近いと控除枠の調整対象になり得る |
| 年金 | 雑所得 | 公的年金等控除の対象。老齢年金など他の年金収入と合算して控除枠を使う |
| 併用 | 一時金+年金の組み合わせ | 一時金分と年金分、それぞれの控除の考え方をまたぐ |
一時金=退職所得控除が使えるという「構造」
一時金として受け取る場合は「退職所得」として扱われ、退職所得控除という仕組みが使えるそうです。控除額は勤続(加入)年数に応じて決まる計算式があると説明されていますが、この記事では具体的な金額計算はしません。仕組みの”構造”だけの理解に留め、自分のケースに当てはめた金額は、必ず勤務先や金融機関、税理士に確認するつもりです。
年金=公的年金等控除の対象
年金として受け取る場合は「雑所得」として扱われ、公的年金等控除の対象になるとのことです。老齢年金など、他の年金収入と合算して控除枠を使う形になるようで、こちらも人によって条件が変わる部分なので、一般論としての理解に留めています。
併用という選択肢
一時金と年金を組み合わせて受け取る「併用」という考え方もあるようです。退職所得控除で収まりきらない分を、年金側の公的年金等控除でカバーするという発想らしいのですが、枠や非課税額は前提条件によって変わるため、この記事では具体的な数字は出しません。
(出典:アセットマネジメントOne わらしべ瓦版/三井住友銀行 Money VIVA/イオン銀行 タマルWeb/野村アセットマネジメント)
いずれも「一般論としての構造」の説明であり、私自身の受け取り額を試算したものではありません。実際にどの受け取り方が自分に合うかは、私にもまだ分かりません。
2026年から変わった「10年ルール」を平易に翻訳する
制度を調べていて、まず驚いたのが2026年からの改正でした。いわゆる「10年ルール」と呼ばれているもので、すでに始まっている変更です。自分なりに平易に翻訳してみます。
何が変わるのか
会社の退職金(退職手当等)を受け取る年の前年以前9年内に、iDeCoなど確定拠出年金の一時金を受け取っていると、退職所得控除の計算で勤続年数が重複しないよう調整される対象になる、と説明されています。改正前は「前年以前4年内」だったそうなので、対象になる期間がぐっと広がったという理解です(俗に「5年ルール」が「10年ルール」になった、という言い方をされているようです)。
いつから適用されているのか
2026(令和8)年1月1日以後に支払われるiDeCoの一時金、および同日以後に支払われる退職手当等から適用されています。つまり、この記事を書いている2026年7月時点で、すでに施行済みの改正です。
受け取る「順番」で見るべき期間が変わるらしい
さらに調べていくと、iDeCoを先に受け取ってから会社の退職金を後で受け取る場合と、逆に会社の退職金を先に受け取ってからiDeCoを後で受け取る場合とで、見るべき期間の考え方が違うらしい、ということも分かってきました。
正直なところ、この「順番」による違いを自分の頭だけで正確に整理しきる自信はありません。だからこそ、「順番によって確認すべき期間が変わるらしい」ということだけは頭に入れておき、実際に自分のケースがどうなるかは、この後の受け取り時期を決める段階で、必ず税理士や勤務先の窓口に確認しようと思っています。
(出典:財務省 令和7年度税制改正/国税庁 令和8年分 源泉徴収のあらまし/税理士法人山田&パートナーズ/あいわ税理士法人 ZEIKEN PRESS)
この改正自体は2026年1月にすでに施行されていますが、関連する解説や取り扱いの情報は今後もアップデートされる可能性があります。最新の内容は、必ず国税庁や財務省など公式の一次情報でご確認ください。
私がiDeCoの拠出を止め、NISAを優先している理由
ここからは、私自身の話です。競合の金融機関や税理士の記事には書けない、当事者としての実際の判断を書きます。
企業型DCは使わず、会社負担分は現金で受け取っている
私の勤務先には企業型DC(確定拠出年金)やDBといった企業年金の制度があります。ただ私は、企業型DCという形は選ばず、会社負担分にあたるお金を選択制でボーナスとして現金受給する、という道を選びました。勤務先が特定されるような詳しい制度名や条件は、ここでは書きません。「企業型DCがある中で、あえて現金受給を選んだ」という事実だけをお伝えします。
受け取った分は新NISAに投資している
現金で受け取ったそのお金は、そのまま新NISAへの投資に回しています。私にとっては、企業型DCの中で運用するのではなく、いったん現金で受け取って自分でNISAに投資する方が、性に合っていると感じています。
なぜiDeCoへの追加拠出よりNISAを優先したのか
そして、すでに加入しているiDeCoについては、現在は新しい掛金の拠出をしていません。「iDeCoをやめた」わけではなく、あくまで「今はNISAを優先する」という優先順位の判断です。
私がこの判断をした理由は、大きく2つあります。
1つ目は、流動性です。iDeCoは原則60歳まで引き出せない仕組みになっています。一方、新NISAはいつでも売却して現金化できる柔軟性があります。50代の今、もし急な出費が必要になったときの動きやすさを考えると、私は柔軟性のある方を優先したいと考えました。
2つ目は、すでにiDeCoに加入し続けている実績があるという安心感です。新規に何かを始めるより、今伸ばしたいのは新NISAの方だ、というシンプルな判断です。
これは、あくまで私個人の家計の考え方です。「iDeCoよりNISAの方が得だ」という一般化をするつもりは全くありません。iDeCoには掛金が全額所得控除になるという新NISAにはない仕組みもありますし、それぞれの制度に良さがあると理解しています。私の場合は、今の生活設計の中でこの優先順位を選んだ、というだけの話です。
退職金とiDeCoの受け取り時期が重なるとどうなるか
「同時期に受け取ると控除が調整され得る」という考え方
前述の10年ルールの話とつながりますが、会社の退職金とiDeCoの一時金を近い時期に受け取ると、退職所得控除の枠が調整され、思っていたより控除が使えなくなる可能性がある、という考え方があるようです。私自身、この仕組みをまだ完全には理解しきれていません。
私はまだ、退職金の受け取り方を確認できていません
正直に書きます。私は現時点で、勤務先の退職金制度が一時金なのか、年金形式なのか、それとも選べるのかすら、まだ確認できていません。「そのうち確認しよう」と思いながら、今日までなんとなく先延ばしにしてしまっていました。
iDeCoの受け取り開始時期も、まだ未定です
同じように、自分のiDeCoをいつから受け取り始めるかも、まだ何も決めていません。60代前半にするのか、それとももう少し先にするのか。今の段階では、白紙の状態です。
以前書いた再雇用に流されず辞める準備を進めている実録はこちらでも触れましたが、「辞める時期」を考えることと、「退職金・iDeCoをいつ受け取るか」を考えることは、実は同じ問題の裏表なのだと、今回制度を調べていて改めて感じました。どちらも、まだ「これから確認する」進行形の途中です。
だから私はこの順番で確認していく
まだ分からないことだらけですが、何も決めずにいるより、確認する順番だけは決めておこうと思いました。今の私が考えている確認の順番は、次の4つです。
- 勤務先に退職金の受け取り方(一時金/年金/選択制)を確認する
まずはここが出発点だと思っています。自分の会社の制度がどうなっているか分からないことには、他のことも考えようがありません。 - iDeCoの残高・受け取り可能時期を、加入している金融機関で確認する
自分がいつからいくら受け取れる見込みなのか、まずは事実として把握するところから始めます。 - 退職金とiDeCoの受け取り時期が重なりそうか、順番によって扱いがどう変わるかを、税理士または勤務先の窓口に相談する
ここは自分の理解だけで判断せず、専門家に確認したいと考えています。 - 2026年12月の制度改正(加入年齢70歳未満・拠出限度額引き上げ)が自分に関係するかも合わせて確認する
出口だけでなく、今後の拠出のあり方にも影響してくる改正なので、あわせて確認しておくつもりです。
まとめ|出口は「得する裏技探し」ではなく「早めに確認する」が答え
一時金がいいのか、年金がいいのか、あるいは併用がいいのか。正直なところ、その答えは人によって違うのだと思います。家族構成や退職金の制度、他の収入の見込みによって、最適な形は変わってくるはずです。だからこの記事は、「どれが正解か」を示す記事にはしません。
私自身は、新NISAを優先し、iDeCoについては今後の課題として、これから確認を進めていくという現在地です。退職金の受け取り方も、iDeCoの受け取り開始時期も、まだ白紙のまま。ただ、何を・誰に・どの順番で確認すればいいかは、この記事を書きながら自分なりに整理できました。
制度の詳細や最新情報は、必ず国税庁・iDeCo公式サイト・厚生労働省などの公式情報、または加入している金融機関や勤務先の担当窓口、税理士にご確認ください。私自身の受け取り方針が決まったら、続編としてまた正直に記録していきたいと思います。
このブログでは、こうした50代の資産形成・働き方の実録を当事者の目線で書いています。運営者について詳しくはプロフィールをご覧ください。
本記事は筆者個人が制度を理解するために整理した確認メモであり、税務・年金・投資に関する助言ではありません。記載の制度内容は執筆時点の情報に基づいており、内容の正確性・最新性を保証するものではありません。制度の詳細・ご自身への適用可否は、必ず国税庁・iDeCo公式サイト・厚生労働省等の公式情報、または加入している金融機関・勤務先の担当窓口・税理士等の専門家にご確認のうえ、ご自身の判断で行ってください。


