太陽光発電の固定買取期間、いわゆる「卒FIT」について、そろそろ考えないといけないな——と思い立って書類を確認しました。
そこに書かれていた日付は、私がずっと思っていた時期とは違っていました。
このブログでは太陽光の記事をいくつも書いてきて、そのたびに「我が家の固定買取は2029年ごろまで」と書いてきました。それが、間違いでした。
この記事では、その勘違いに気づいた経緯と、書類で確認した本当の満了日、そして「まだ何も決めていない」という正直な現在地を書きます。あわせて、残り約2年3ヶ月で何を決めなければいけないのかも整理しました。
卒FITとは|固定買取(FIT)の10年間が終わること
先に制度の話を短く整理します。
住宅用の太陽光発電(10kW未満)は、FIT(固定価格買取制度)によって、自宅で使いきれずに余った電気を、認定を受けた年度の単価で10年間、電力会社が買い取ってくれます。この10年間は単価が変わりません。
そして10年が過ぎると、この固定買取が終わります。これが「卒FIT」です。
卒FIT後も売電そのものは続けられますが、単価は固定買取のときより大きく下がるのが一般的です。つまり、同じだけ発電していても、入ってくるお金は減ります。
だからこそ、「自分の家はいつ卒FITを迎えるのか」を正確に知っておく必要があります。私はそこでつまずきました。
書類を確認したら、1年間違えて記憶していた
私はずっと、「太陽光を設置したのは2019年6月」だと思っていました。
このブログの太陽光の記事にも、そう書いてきました。「2019年6月の引き渡しなので、固定買取はおおむね2029年まで残っています」と。
ところが、電力会社の購入実績の画面を開いてみたら、こう書かれていたのです。
- 買取起算日:2018年10月22日
- 買取期間満了日:2028年11月01日
2029年ではありませんでした。しかも起算日は2018年10月。ずっと2019年だと思っていた年より、1年前です。
最初は「システムの表示がおかしいのでは」と思いました。けれども、確認していくうちに、間違えていたのは私のほうだと分かりました。
気づいた手がかりは3つ
ひとつ目は、家を建てた年です。 落ち着いて思い返すと、我が家を建てたのは平成30年でした。平成30年は、西暦では2018年です。引き渡しは6月の末。つまり、「6月」は合っていて、年だけを1年ずらして覚えていたのです。
ふたつ目は、買取単価です。 我が家の買取単価は26円/kWhですが、これは2018年度の水準です。2019年度に認定を受けていれば24円になるはずでした。単価のほうも、2018年度で認定を受けたことを示していました。
みっつ目は、住まいに関する契約書類です。 手元の書類に残っていた契約の日付は、2017年の暮れでした。契約が2017年末、入居が2018年6月、そして売電開始が2018年10月。書類に残っていた日付を並べると、時系列にすき間がありません。記憶ではなく紙に残っていた日付が、はっきり答えを出してくれました。
毎月の数字は見ていたのに、契約の日付は見ていなかった
情けない話ですが、原因ははっきりしています。
私は毎月の売電額や電気代は記録して、このブログでも公開してきました。数字は毎月見ていたのです。 けれども、契約そのものの起算日は、一度も見返していませんでした。
「いつ設置したか」なんて自分がいちばんよく知っているはずだ、と思い込んでいたからです。実際には、10年近く前の記憶は、思っているほど正確ではありませんでした。
なお、このブログの過去記事で満了時期を誤って書いていた箇所は、すべて修正済みです。
我が家の正確な満了日は2028年11月1日|残りは約2年3ヶ月
あらためて、書類で確認した事実を並べます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 買取起算日 | 2018年10月22日 |
| 買取期間満了日 | 2028年11月01日 |
| 買取単価 | 26円/kWh(2018年度の水準) |
| システム容量 | 3.344kW |
この記事を書いている2026年8月の時点で、満了まで約2年3ヶ月です。

「2029年ごろだと思っていたら、実際は2028年11月だった」——差は約7ヶ月です。7ヶ月あれば、調べて、比べて、決めるには十分な時間です。逆に言えば、7ヶ月ぶん余裕があると思い込んでいたということでもあります。
なお、この記事の年月は2026年8月時点での計算です。ご自身の満了日は、必ずご自身で確認してください。 電力受給契約のお知らせ、検針票、契約している電力会社のマイページなどに記載があります。「設置したのはいつだったか」の記憶ではなく、書類の日付で確認するのが確実です。
買取単価は26円/kWh|卒FIT後は大きく下がる見込み
我が家の買取単価は26円/kWhです。この金額は、満了日までは変わりません。
問題は、その後です。
太陽光は元が取れるのか|計算しようとしたら計算できなかった話でも書きましたが、我が家が電力会社から買う電気の実質単価は、直近12ヶ月の実績で約31.0円/kWhでした。これは料金プランの従量単価そのものではなく、基本料金や再エネ賦課金も含めた総額を使用量で割った、12ヶ月ならしての平均です。時間帯によって実際の単価は上下します。
いっぽう、手続きをしなければ自動的に移行するとされている東京電力エナジーパートナーの「再エネ買取標準プラン」の単価は、8.5円/kWhと公表されています(出典:新電力ネット「卒FITプランDB」・2026年5月5日時点の掲載値)。

買う電気が31.0円、売る電気が26円。今でも「売るより自分で使うほうが得」という関係ですが、その差は約5円です。
これが卒FIT後に8.5円まで下がると、差は20円以上に広がります。同じ1kWhを、31円で買うか、8.5円で売るか。この差は、生活の中での電気の使い方そのものを見直す理由になります。
卒FIT後の買取単価は、事業者によっても時期によっても変わります。上の8.5円という数字も、あくまで執筆時点で公開されていた参考値です。最新の金額は、契約している電力会社の公式情報でご確認ください。
毎月の売電がどう推移しているかは、太陽光発電の売電収入を毎月公開している記事にまとめています。直近の2026年7月・8月分の実績は、2026年7月・8月の売電実績はこちらで公開しています。
卒FIT後の選択肢を、一般的に整理してみる
では、卒FITを迎えたら何ができるのか。一般的に語られている選択肢を整理しておきます。
どれがおすすめ、という結論は書きません。 私自身がまだ決めていませんし、条件が違えば答えも変わるからです。
①手続きをせず、契約中の電力会社の買取プランへ自動移行する
いちばん手間がかからない選択肢です。何もしなければ、多くの場合はこの形になります。
一方で、単価は各社の標準的な水準にとどまります。「比べる手間をかけない代わりに、単価は選ばない」という選択です。
②買取事業者を切り替える
新電力などの買取プランに切り替える方法です。事業者によって単価や条件に差があります。
ただし、単価だけで決められるものでもありません。契約期間の縛りや、電気の購入契約とセットかどうかなど、条件は各社で異なります。比べる手間はかかります。
③自家消費を増やす
売る単価が下がるなら、そもそも売らずに自分で使うという考え方です。
発電している時間帯に家電を動かす、という工夫がこれにあたります。我が家はすでにこれをやっていて、天気で日中と夜間を切り替える時短家電の運用にも書きました。ただし共働きで平日の日中は不在なので、できることには限界があります。
設備投資が要らないのが利点です。
④蓄電池を導入する
発電した電気をためて、夜間に使う方法です。自家消費の割合を大きく増やせます。
ただし初期費用がかかります。買取単価が下がるぶんを取り返せるかどうかは、価格・容量・使い方によって変わります。我が家では現時点で検討していません。
案内はいつ届くのか|我が家にはまだ届いていない
一般に、FIT期間の満了が近づくと、契約している電力会社から事前に案内が届くとされています。買取期間の満了そのものについては、資源エネルギー庁が「住宅用太陽光発電にせまるFIT買取期間の満了」で制度の背景と満了後の考え方をまとめています(参考)。案内が届く時期や内容は電力会社によって異なりますので、詳しくはご自身の契約先でご確認ください。
我が家にはまだ届いていません。満了まで約2年3ヶ月ありますから、当然といえば当然です。
ただ、ここで思うのは、案内を待つだけでいいのかということです。
案内が届くのは満了の直前です。そのタイミングで初めて選択肢を調べ始めると、比べる時間が足りません。しかも私の場合、そもそも満了日を7ヶ月間違えて覚えていました。案内が来るまで気づかなかった可能性も十分にあります。
自分の満了日を今のうちに確認しておくことには、それだけで意味がある——というのが、今回の実感です。
我が家はまだ何も決めていない|残り約2年3ヶ月の宿題リスト
正直に書きます。現時点で、卒FIT後にどうするかは何も決めていません。
以前 「太陽光は元が取れるのか」の記事でも「卒FIT後にどの事業者と契約するかは、まだ何も決めていない」と書きました。そこから状況は変わっていません。
ただ、今回で期限がはっきりしました。2028年11月1日です。決めていないことは変わりませんが、いつまでに決めればいいかは分かりました。
そこで、これから確認することを書き出しておきます。
- 契約中の電力会社が、卒FIT後にどの買取プランへ移行するのかを確認する
- 他の買取事業者の選択肢を調べる時期を決める(満了の1年前、2027年秋を目安にする)
- 発電している時間帯にもっと電気を使えないか、生活の中で試せることを洗い出す
- 蓄電池は現時点では検討しない。ただし、判断を先送りにしているだけなので、いつ判断するかは決めておく
- 満了の案内が届いたら、その場で決めずに比べる
結論ではなく、宿題のリストです。それでも、期限のない不安が「期限つきの宿題」に変わっただけでも、前より気が楽になりました。
まとめ|書類は一度、自分の目で見ておく
- 我が家の買取期間満了日は2028年11月1日。2026年8月時点で残り約2年3ヶ月
- 私は設置時期を1年間違えて記憶していて、書類を見るまで気づかなかった
- 買取単価は26円/kWh。卒FIT後は大きく下がる見込みで、我が家の数字で見るかぎり売るより自分で使うほうが得という関係はさらに強まりそう
- 卒FIT後にどうするかはまだ決めていない。ただし、いつまでに何を決めるかは書き出した
今回いちばんお伝えしたいのは、制度の話ではありません。
自分の家のことでも、記憶ではなく書類を見ないと、正確な数字は出てこないということです。私は毎月の売電額を記録してブログに公開しながら、契約の起算日だけは一度も見返していませんでした。
太陽光をお持ちの方は、ご自身の満了日を一度、書類で確認してみてください。 思っていた時期と違うかもしれません。
我が家の電気代そのものの実額はオール電化・二人暮らしの電気代2年分に、筆者の暮らしについては運営者プロフィールにまとめています。
この記事は、我が家の契約内容と、公開されている一般的な情報をもとにした個人の記録です。買取単価・移行の条件・手続きの方法は、契約している電力会社や時期によって異なります。ご自身の判断は、必ず契約先の電力会社や資源エネルギー庁などの公式情報をご確認のうえ行ってください。特定の事業者・機器を推奨するものではありません。

